バット投げで二塁打も披露!「走り打ち」で注目のロエル・サントスとは?

2017年のオープン戦では首位となり、ファンにもそしておそらくは首脳陣にも期待を抱かせた千葉ロッテマリーンズ。しかし、その期待とは裏腹に、5月22日現在首位から17ゲーム差の「ダントツ」の最下位で、37試合目で早くも自力優勝の目がなくなるなどひどい低迷ぶりだ。この低迷の要因の一つは.193のチーム打率にある。そんなチーム状況を打破すべく、早くもフロントはてこ入れに入った。その第1弾がWBCで「走り打ち」で2塁打を放ち、一躍世界の注目を集めたキューバ・ナショナルチームの外野手、ロエル・サントスだ。果たしてサントスは、チームの救世主になれるのか、そしてそもそもどんな能力を持った選手なのかについて検証する。

BBCrix編集部

サントスは俊足好打の1番打者タイプ

侍J首脳陣が徹底分析!オリ戦で見えたキューバ攻略3カ条(画像(2)) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)

22歳で定位置確保。キューバを代表する俊足好打の外野手

サントスは、1987年生まれの左投げ左打ちの外野手。身長、体重は172cmで78kgと、身体能力に優れたキューバの選手の典型のような体格だ。

キューバリーグでデビューしたのは、2008年。その年には打率.281と早速好打ぶりを発揮したが、所属チームの外野の層が厚かったため、レギュラーは獲れなかった。外野の定位置を獲ったのは、その2年後の2010年で、その年には打率.342と大活躍を見せた。そして2013年には、キューバのオールスターにも選ばれ、キューバリーグの一流選手へ仲間入りを果たした。2015年のカリビアンシリーズでもチーム躍進の一翼を担い、現在その時に着用し、サントスのサインが入ったジャージがキューバの野球殿堂に展示されている。

その間の、キューバリーグでの成績は、打率.308 出塁率.400 本塁打年平均2本 2塁打は年平均10.5本、盗塁は年盗塁21.5個、三振は年平均16個と、典型的な俊足好打の1番バッタータイプである。

2016年はアメリカ独立リーグでプレイ

そして昨年は、北アメリカ中心に活動する独立リーグのカナディアン・アメリカン・リーグのケベック・キャピタルズでプレイをした。その間の成績は、74試合で打率.301、ホームラン1本、盗塁23個、三振36個という、やはりここでも自分のカラーをしっかりと出している。

ただ、ここまでであればキューバの好選手に過ぎない存在だが、世界的に名が知られたのは、2017年のWBCにおいてである。

WBCで「走り打ち」を披露

サントスはWBCにおいてキューバの代表選手としてプレイをしたのだが、世界中を驚かしたのが3月8日の中国戦で、6回に先頭打者として入ると、スライダーを一塁方向に走り出しながら、バットをボールに当てるだけの「走り打ち」をしたことである。そしてなおかつ、打った瞬間からトップスピードで走り、打球がセンター前に落ちる間に二塁へヘッドスライディング。見事「走り打ち」で二塁打を記録したのである。中国のセンターも特に緩慢なプレイというわけではなかったので、サントスの足の速さが際立ったシーンだった。

そのWBCでは最終的に、打率.318、盗塁2個を記録。ここでも面目を躍如し、世界のスカウトから一躍注目される存在になったのである。そこで、目をつけたのが、ロッテというわけだ。

ロッテでどこまで活躍できるか?そのポテンシャルは?

CubaSi - Roel Santos signed with Chiba Lotte Marines and goes to Japan

低迷ロッテの補強ポイントにぴったりではある

冒頭で書いたように、ロッテは開幕から打率1割台、出塁率は2割5分と、圧倒的に塁にランナーがたまらない状態だった。もちろん、投手陣も防御率4点台後半とそれも低迷の要因ではあるが、この1、2番が機能していないことが、大きく足を引っ張っていることは明らかだった。そこで、獲得したのがキューバのスピードスターのサントスなのである。

ロッテの林球団本部長も報道陣に対して、「いくつか補強ポイントがある中で、チームの事情で1、2番がなかなか固定できず、打率や出塁率が伸びていないというところがあり、やはり攻撃面でリードオフマンが出塁率を高く塁に出ることは重要と認識してきた」と語っている通り、まさにロッテの補強ポイントの1ピースなのだ。

サントスには選手としてのポテンシャルは、どこまであるのか

とは言え、サントスは本当にロッテで期待通り活躍することができるのだろうか。

以上みてきたように、確かにサントスはパワーはなくホームランはほぼ期待できないが、常に3割を打てる好打者だ。もっとも、その3割もキューバリーグとアメリカの独立リーグなので、大きな期待ができるかどうかは不透明というのもまた事実である。しかし、走塁に関しては期待ができるだろう。毎年20盗塁以上、8年間のトータルで100盗塁以上を記録しているし、ある計測によると、メジャーリーグトップのビリーバーンズ選手の塁間3.83秒と並ぶ、3秒台では間違いなく走れるということだ。

ただし、守備に関しては若干懸念がある。守備機会も捕殺も多いので、広い守備範囲と強肩の持ち主であることは確かだろう。しかし、キャッチングそのものはスマートというよりは猪突猛進型で、打球の追い方も落下点に入ってとにかく取ればいいという感じである。その結果からか、守備率.974と外野手としてはエラーが多い。

ただ、このサントスに似た選手が過去に日本でプレーしたことがある。覚えている方もいるだろうが、2013年に横浜DeNAベイスターズでプレイをしたモーガンである。モーガンは1年契約で入団したのち、オープン戦では打率.152と低調で、開幕直後も大不振で二軍に降格したが、再昇格後は主に1、2番打者として本領を発揮。最終成績を.294、出塁率.361、打点50 ホームラン11本とした選手だ。

このようにサントスもモーガン並みに1、2番で活躍してくれれば、ロッテも息を吹き返すかもしれない。ロッテの伊東監督の「起爆剤になって欲しい。WBCを見て面白そうな1番がいると話はしていた。チームの出塁率が悪すぎるので、決まったのなら、1日でも早く合流して欲しい」という期待通りに働いてくれれば、年俸2000万はまさにお買い得だといえよう。

サントスはロッテのとの契約後にこのようにコメントしている。「私の目標はロッテで楽しくプレイし、日本でのキューバ出身選手の代表になることだ。この日本でのキャリアで、自分自身をさらに高めたい」

低迷ロッテの起爆剤になれるか

果たして、サントスが本人と首脳陣、そしてファンの期待に応えることができるのか、注目しよう。ただし、ロッテの低迷は「ランナーが塁に出る」だけでは脱却できない。主軸のパラデス(打率.162)、ダフィー(同じく.206)が)が機能し、ランナーを返せるようになることが絶対条件だ。

”離れ業”で来日2度目の猛打賞のサントス!

6月18日の交流戦・対巨人戦で、ロエル・サントスがまたしても規格外のプレーを披露した。

延長12回。3-3のスコアのまま迎えた最終回で先頭打者となったサントス。
ピッチャーはこの回から登板する森福允彦だった。

1-2と追い込まれたサントスはそのまま外へ逃げるスライダーを振らされてしまう。
万事休す。打ち取られたと思うようなボールとスイングだった。

しかし、打球はライト線に転がるツーベースヒット。何食わぬ顔で2塁に立ち止まるサントスに東京ドームが度肝を抜かされた瞬間だった。

完全に空振りと思われたバットは、サントスの手を離れボールを直撃。
誰も想像し得なかった『バット投げ』で、サントスは貴重な勝ち越しのランナーとして出塁した。

バット投げについて聞かれたサントスは「(打撃でのバット投げは)初めてではないよ。三振を避けるためにやっている。(右翼方向へ飛んだのは)ビックリしている。いつもは中堅から左翼方向だから」とその真相を明かした。

この日は来日2度目となる猛打賞も記録。打率は.339と絶好調だ。
それでも左投手の際にスタメンを外されるサントスは「右も左も関係ない。毎日試合に出たいと思っている」とさらなるチャンスを求める。

話題性抜群かつ成績も申し分ない。サントスという助っ人は本当に奥が深い……。

ロッテ貧打解消へ キューバ代表サントスと合意 今月末にも来日― スポニチ Sponichi Annex 野球
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